線維筋痛症は主に中高年女性に多く、全身に広がる慢性疼痛と疲労、
睡眠障害、認知機能低下、自律神経症状が組み合わさる機能性疼痛症候群です。
血液検査や画像検査で器質的異常が示されないため
「検査は正常なのに痛い」ということで、医療者側も関節リウマチや甲状腺機能低下症などを除外しながら経過を追う必要があり
確定診断まで平均2〜4年を要するといわれています。
男女比1:5で中高年女性に多く、有病率は約1.7~2%で約200万人とも推測されています。
この疾患のバイオマーカーは現在は見つかっていません(決め手になる検査項目はなし)
診断基準との2016年ACR改訂基準では痛みの分布を示すWPIと症状重症度SSSで分類されますが、日内変動やストレスでスコアが揺れやすい。
女性ホルモンの変動や育児・介護ストレスが発症を後押しする可能性が示唆される一方、
男女間疼痛表現の文化差が診断遅延を拡大するとも言われています。
治療は有酸素運動、認知行動療法、プレガバリンやNaSSA・SNRI・漢方薬併用など多面的戦略が基本。
診断が遅れるあいだ患者は周囲の理解を得られず
「怠けている」と誤解されやすく、特に家事負担が重い女性は
疼痛のため休息を確保しづらく、症状悪化の悪循環に陥りやすい。
運動療法やマインドフルネスを含むセルフマネジメントがQOL改善の鍵とされる。
2025年現在、バイオマーカーや新規薬剤の開発が進行中であり、
診断と治療の標準化が期待されるが、まずは医療者と社会が
「見えない痛み」を信じ、家族などの理解や包括的支援体制を整えることが求められている。

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