トップ  > 病院長ブログ  > キャラ変する抗うつ薬 

キャラ変する抗うつ薬 

”キャラ変”という言葉からどんなことをイメージしますか?

辞典・百科事典の検索サービス - Weblio辞書 より
キャラ変とは周囲の人物に対して、認識されている自分の性格・傾向を変えて見せること。
生真面目で陰気なイメージで知られた人物が、突然ギャグを言って陽気なキャラクターを
演じるようになるなどが極端な例と言える。

うつ病治療で使用されている一部のお薬も、キャラ変するものがあります。 

代表的なキャラ変する抗うつ薬

1:ベンラファキシン(VFX)(商品名イフェクサー) 

この薬はSNRIという分類の薬です。
ベンラファキシン(イフェクサー)を1日1回37.5mgで服用開始。
1週間以降に75mgに増量、薬物療法の効果判定を慎重に行い150mg~最大225mgまで
増量するお薬です。
低容量の75mgから150mgではSSRIの効果

高容量の225mgでは本来のSNRIの効果にキャラ変するお薬です。
 

2:ボルチオキセチン(VOR)(商品名トリンテリックス) 

このお薬は本来S-RIM(エスリム)という分類の薬です
トリンテリックス10mgを1日1回服用中は、①ドパミン ②セロトニン
③ノルアドレナリン ④ヒスタミン ⑤アセチルコリン の遊離促進として作用。
マイルドに5つの神経系に作用します。
トリンテリックス20mgを1日1回服用中は、
SSRI(セロトニン再取り込み阻害)の効果にキャラ変!! 

お薬の投与量は患者さんの病態、お薬に対する副作用、相性などがありますが、
お薬の特性を知った上で専門医の医師に用量を決めて貰い、治療を進めるといいでしょう。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〒 810-0001

福岡市中央区天神1丁目2-12 メットライフ天神ビル4階 (2016年10月1日から天神122ビル→メットライフ天神ビルに変更 2017年10月1日で併記(移行)期間終了)

TEL:092-738-8733