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笑いの効能!! KBC シリタカ!!『新型コロナウイルス禍でのストレス発散法』の取材を受けて

2022.2.3.にKBC九州朝日放送の夕方の番組『シリタカ』さんの取材がありました 

  

その中で笑いヨガを実践している方の紹介がありました。 笑うことと健康の関係を知りたくなり、あれためて、笑いの健康に関する論文を調べてみました。

 

笑いと健康に関する研究はここ数十年で飛躍的に報告数が増えています。

元々 『笑う門には福来たる』『Laughter is the bset medicine』などと言われています。

笑いの研究は1970年代に ノーマン・カズンズの『笑いによる痛み軽減の自身の経験報告 Cousins1976』から 現在までに数多くの研究報告があります。

2020年に山形県で行われた 笑いと総死亡率の関係では(SakuradaK,etal 2020)

日常生活における声を出して笑う頻度が、週1回以上の人に比べて、ほとんど笑わない人は性・年齢調整死亡リスク1.93倍(95%信頼区間:115-306)、性・年齢調整循環器疾患発症リスク1.35倍(95%信頼区間:0.52-2.85)であった。

高血圧に関しては(lkedaS,etal.2020)声を出して笑う頻度が、ほぼ毎日の男性に比べて、週1回未満の男性は4年後の収縮期血圧、拡張期血圧がともに上昇していたが、女性では関連がみられなかった。

糖尿病リスクに関しては(大平、他    2013)日常生活における声を出して笑う頻度が、ほぼ毎日の人に比べて、週1~5回の人は多変量調整糖尿病有病リスクが1.26倍(95%信頼区間:0.97-1.65)、週1回未満の人は1.51倍(95%信頼区間:1.08-2.11)であった。

脳卒中リスクに関しては(Hayashi K,etal.2016) 多変量調整脳卒中有病リスク1.67倍(95%信頼区間:1.30-2.15)であった。

認知症に関しては(大平、他    2011)日常生活における声を出して笑う頻度が、ほぼ毎日の人に比べて、ほとんど笑わない人は性・年齢調整認知機能低下症状を有するリスクが2.15倍(95%信頼区間1.18-3.92)、1年後に性・年齢調整認知機能低下症状が出現するリスクが3.61倍(95%信頼区間:1.46-8.91)であった。

介護リスクに関しては(TamadaY,etal.2020)性・年齢調整要介護認定リスク2,14倍(95%信頼区間:1.68-2.74)であった。

 

もうこれで『笑う門には福来たる』は医学的に正しいと言わざるを得ないですね!!

笑いヨガは1995年にインド人医師のマダン・カタリア博士が作った健康法ですが、笑いヨガではユーモア・冗談・コメディは一切必要なく理由なく笑う→いわば 笑いの体操です。

笑いの体操→最初は体操として笑う→笑いの伝染力が働き→無理なく笑えるようになる

(笑い声を聞くだけでストレスが減少するという報告と一致 面白いから笑うのではなく笑うから面白くなると言われています) 

笑うことで脳内のセロトニン神経が活性化されたり 唾液中のコルチゾール値が低下することなどのことが研究で判明しています。 笑いの研究では男女ともに人と会話している時が最も起こるので 新型コロナ禍ではありますが 出来れば対面で話をして 笑う機会を作って行きたいものですね。 

 

 

 

 

 

 

 

 

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