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大麻事件(マリファナ)がまた増えている!!

この数年、若者を中心に大麻乱用 (マリファナ乱用)の事案が増えている。

大麻事犯の検挙人員に占める10・20代の割合は7割!!
覚醒剤に比べて若者の比率が高い事が特徴です。
以前はクラブなどの特定のエリアで売買がされていたのが、
近年SNSを中心としての売買が増えている様です。
乾燥大麻は1グラム3000円から購入可能と言われ、質の良い物では1グラム6000円や1万円!

1グラムあれば10人で回して遊べるそうで、1人あたり600円という安さから、
遊び感覚で使用する若者も多いようです。
 

"大麻を合法化してない日本は時代遅れ"
"アメリカやカナダ、タイなどで合法化されているので本当は安全"
 など、
大麻を進める業者はそのように言いますが、果たして本当でしょうか? 

アメリカの連邦法は大麻を規制していますが、州単位では嗜好目的や医療用目的での
大麻使用を認めているところもあるようです。
それは犯罪組織が使用して莫大な資金を集めることが問題となることで、
アルコールやタバコと同じ位置づけの様に国の管理に置くことや、
税収増にも繋がるなどの理由があるからです。

大麻には精神依存があります。 

大麻の主たる薬効成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)の体内残存期間が
非常に長いことが実験で分かっています。
大麻を1回喫煙しただけでも4週間後には脂肪組織中の相当量のTHCが残存していたという
データが報告されています(Biomed Chromatogr 3(1): 35-38, 1989) 

大麻のCBD成分(カンナビジオール)は、精神活動性作用が殆どなく乱用の可能性は低いとされて、
CBDの商品が合法で販売されていますが、その輸入・使用に関しては、
厚労省の地方厚生局麻薬取締部は注意を喚起しています。
CBD成分だけのはずの商品にTHCも残存している可能性があるからです。 

また、大麻(マリファナ)は精神依存はありますが、身体依存症状が少ないため、
ゲートウェイドラッグと言われ、大麻の使用から更に強い刺激を求めてより毒性の強い
薬物に手を出すきっかけになる危険ドラッグです。

私は、精神病院勤務時代に若者の大麻使用による幻覚妄想状態で、
医療保護入院をしなければならなくなった患者さんを担当していました。
まだ大学生だった彼は、大麻連用で幻覚(幻視)症状が現れ、母親を化け物に見えると
刃物で切りつけたのです。
しばらく鍵のかかった保護室で入院していましたが、その後幻聴症状も出現し、
それから統合失調症へ病状が変化していきました。
安易な大麻使用が彼の人生をメチャクチャにしました。

芸能人や一般人、どこにでも大麻(マリファナ)の危険が潜んでいます。

若い方達、安易な気持ちで大麻(マリファナ)使用は絶対にしないでくださいね
人生が狂いますよ。 

 

参考:厚生労働省 大麻を巡り状況 

NHK事件記事 “時間も夢も失った” 当事者語る大麻汚染~脳への深刻な影響も

政府広報オンライン 若者を中心に大麻による検挙者が急増!「誘われて」「興味本位で」が落とし穴に。

厚労省 大麻情報ポータルサイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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