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ストレスと労災認定について

ストレスの原因(ストレッサー)として、職場・家庭・学校・環境などが多いので、
患者さんが置かれている状況から何がストレス(ストレッサー)となっているかを
整理することから始めることが多いです。

我慢強い方やストレスの認識が乏しい方、ストレス認識より自分の問題と考える方など
ストレスの原因、置かれている状況を客観視しながら整理することで、
ストレスに対する対策を始めて話が出来ます。


1:(仕事を持っている方)職場の問題

仕事の量、仕事の質にストレスを感じている人は多いですね。
一般的に女性は仕事での人間関係ストレスが多く、男性は仕事内容(量的問題、達成困難問題)が
多い印象があります。

また仕事は役割や地位が変わることでストレスの度合いが変わりますので、
昇進の時や新年度や新しいプロジェクトなどが始まってないか?
患者さんに聞き取りをしていきます。 

人間関係ストレスの時には、対象が上司なのか?部下なのか?
セクハラはパワハラの要素はないのか? 整理する必要がありますね。
 

2:家庭での問題

家庭内の人間関係も深いものがあります。
毒親問題、骨肉関係者の問題、DVがあるのか? 経済的問題が根底にないのか? 
誰かが病気でその介護問題などないのか? 


3:(学生の場合)学校の問題

学友との人間関係イジメ問題、また教師や上級生からのイジメ、また学力的な問題として
成績不良や進学、進路問題、不登校状態など私たちが解決出来る問題ではなくても
現状を把握することが必要と考えています。 

問題が整理されたら、その相談者を見つけること(家族や、信頼出来る友人知人) 
キーパーソンは出来れば同年代で同性の人が2人以上いることが望ましいと考えて、
そのようなキーパーソンを作っていくことも目標にして貰います。 

精神障害の労災認定件数を示しますが、やはり年々申請数が増加しています。
ですが、申請の約20%強しか認定されていないのが現状です。 
 

精神障害の主な申請内容として(平成4年度)以前は長時間労働に伴う精神障害の発症からの
労災申請が多く見られていましたが、現在は残業時間の規定が厳しくなり減ってきています。
その反面パワハラ、セクハラでの労災申請が多くなっています。
当院の患者さんでもパワハラかつセクハラで労災申請を行い、
申請が受理されたケースが最近ありました。 

世の中の人々の考え方、捉え方が時代と共に変化している中、
私たちもそれに付いていの患者さんへのサポートが必要だと感じています。 

 

 

 

 

 

 

 

 

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