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うつ病治療のゴール

うつ病治療の3本柱として

①薬物療法 ②精神療法 ③生活調整 があります。

その中で治療の中心は現在は投薬治療(抗うつ薬)と言われています。

抗うつ薬の開発は1950年代に遡ります。

日本で最初の抗うつ薬はイミプラミン(トフラニール)で第Ⅰ世代の三環系抗うつ薬です。現在も効果は評価されていて、うつ病・うつ状態で使用されることもあります。また子供の夜尿症の治療としても有名です。臨床応用としては片頭痛、群発頭痛、神経痛、過活動膀胱(切迫性尿失禁)、腹圧性尿失禁などにも効果がしられています。 

三環系抗うつ薬から四環系抗うつ薬 そして1999年に日本で最初のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)フルボキサミン(デプロメール・ルボックス)が発売され、パロキセチン(パキシル)、セルトラリン(ジェイゾロフト)、そしてエスシタロプラム(レクサプロ)が現在日本で使用されています。またSNRIとしてトレドミン(ミルナシプラン塩酸塩)サインバルタ(デュロキセチン塩酸塩)イフェクサーSR(ベンラファキシン塩酸塩)NaSSA「Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)」ミルタザピン(レメロン・リフレックス)などもあります。 S-RIM(エスリム)ボルチオキセチン(トリンテリックス)は2019年9月20日に日本で発売され 今までの抗うつ薬治療とは違ったプロフィールを持ったお薬として登場しました。(セロトニン強化効果を持ちながらうつ病うつ状態で落ちた認知機能の改善効果)

 

1970年代は どのお薬が抗うつ薬として優れているか? 患者さんの症状をどれくら改善させることが出来るか? 反応するお薬はどれか?(反応とは治療によって症状が50%以上改善)たくさんの論文が出されてきました。

1990年代以降は どのお薬が寛解状態に導いてくれるか? (寛解状態とは:うつ病うつ状態の症状がなくなった状態) 

現在 反応寛解機能的リカバリーを得て年齢や生活環境の異なる患者さんの日常社会的生活に直結する社会的リカバリーの達成が治療目標と考え方が変わってきています。 

また更にはパーソナルリカバリーの達成(夢や希望がある、生き生きしている、自分らしく生きる、自己選択が出来る)など 

患者さんが本来あるべき姿に戻り、その状態が継続して頂くことが私たち医療者の使命と考えています。 

 

 【もくじ】

・うつ病とは
・うつ病の主な症状
・うつ病のタイプ別分類
・うつ病の原因
・うつ病になりやすい性格
・うつ病の治療
・うつ病・うつ状態の治療 治療抵抗性うつ病(Treatment-resistant depression : TRD)に対して
・心が不安定になり易い時期・またそのサインとは
・ストレスと労災認定について
・うつ病治療のゴール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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