統合失調症の治療の主軸の抗精神病薬 また、
難治性うつ病(Treatment-resistant depression : TRD)の患者さんに
使用されることのある抗精神病薬。
この抗精神病薬はとても有効性のあるお薬ですが、
副作用もいくつか知られています。
その中の1つが「アカシジア」という副作用です。
アカシジア
日本語では静座不能症と訳されています。
言葉通り、座ったままでじっとしていられず、ソワソワと動き回りたくなるという症状。
錐体外路症状の1つとされていますが、重篤な副作用ではなく、
抗パーキンソン薬であるビペリデン(アキネトン)やクロナゼパム(ランドセン)などを
服用することで殆どの方は症状は消失します。
厚労省のホームページよりアカシジアの説明
そんなアカシジアに関する記事が先日、JAMA Netw Openに掲載されていました。
その記事がこちらです。
抗精神病薬誘発性アカシジアの治療における薬物有効性:系統的レビューとネットワークメタアナリシス
この記事からすると、薬剤起因性でのアカシジア(AIA)に有効なお薬は
1:ミルタザピン(リフレックス・レメロン)
2:ビペリデン(アキネトン・タスモリン)
3:ビタミンB6製剤(ピドキサール錠)
その他トラゾドン(レスリン)・ミアンセリン(テトラミド)・
プロプラノロール(インデラル)も効果あり。
総合的に考えて、リスクベネフィットの点ではビタミンB6製剤がベスト!!
一般診療で、抗精神病薬の副作用「アカシジア」でビタミンB製剤を
処方することはありませんでしたが、このような研究報告もあるので、
今後治療の幅を広げるものとして意識してみたいと思います。
元々ビタミンB1・B6・B12 また葉酸やビタミンDは、
うつ病との関連が指摘されています。
ビタミンもしっかり摂取する必要がありますね!!
参考資料
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