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水道管の老朽化と人間の血管の老朽化

最近、「全国で水道管の老朽化が進んでいる」というニュースを耳にする機会が増えました。
長年使われた水道管は、見えない場所で少しずつ傷み、サビや亀裂が増え、突然の漏水や破損につながることがありますね。

実は、私たちの身体の“血管”もよく似ています。

若い頃の血管しなやかで弾力があります。しかし加齢や生活習慣の影響を受けることで、血管の内側には少しずつダメージが蓄積し、動脈硬化が進行します。高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、睡眠不足、ストレスなどは、まさに“血管を傷める原因”です。

 動脈硬化が進むと、血流が悪くなり、脳梗塞・心筋梗塞・認知症・腎機能低下など、全身にさまざまな影響が出てきます。特に脳の血管は非常に細いため、小さなダメージの積み重ねが、集中力低下や気分の落ち込み、物忘れなどにつながることもあります。

 近年 日本人の魚離れが進み、特に青魚の摂取量が大きく減っていると言われています。

  農林水産省ホームページより
  秋刀魚(さんま)

   鯖(さば)

   鰯(いわし)

   鮪(まぐろ)

青魚含まれる栄養素:身体や脳の健康を支えるさまざまな栄養素が含まれています。
成分 主な働き
EPA(エイコサペンタエン酸) 血液をサラサラにし、動脈硬化予防に役立つ
DHA(ドコサヘキサエン酸) 脳・神経・目の働きを支える
タンパク質 筋肉や臓器、免疫を作る材料
ビタミンD 骨を強くし、免疫にも関与
ビタミンB群 疲労回復や神経機能を支える
タウリン 肝機能や血圧のサポート
カルシウム(小魚) 骨や歯を強くする

代表的な青魚には、サバ、イワシ、アジ、サンマなどがあります。
EPA・DHAは、日本人の健康長寿を支えてきた重要な栄養素として注目されており、
「血管の若さ」「脳の若さ」を守る脂とも言われています。

医師を含め医療従事者が摂取しているサプリメントの上位にEPAやDHAは常に入っています。

ちまたに溢れているEPAやDHAサプリメント
    

     

 医薬品としてのEPA・DHA含有のお薬は『エパデール』『ロトリガ』

医療用医薬品として『エパデール』『ロトリガ』があります。どちらも『魚油由来』ですが、
単なるサプリではなく、医師が処方する治療薬です
※医療関係者がEPA・DHAを服用している報告
 心臓専門医、皮膚科医、整形外科医による栄養補助食品の使用:調査報告
 医師と看護師は栄養補助食品を使用・推奨している:調査報告 

サプリメントと医薬品(エパデールやロトリガ)の違い 

項目

医薬品(エパデール・ロトリガ) サプリメント
分類 医療用医薬品 健康食品
成分量 高濃度・一定 製品ごとの差が大きい
品質管理 厳格 医薬品ほど厳密ではない
効果 臨床試験で検証 エビデンスは様々
保険適応 あり なし
主な目的 中性脂肪低下・血管保護 栄養補助魚油を補うための健康食品
またEPAとDHAは、どちらも青魚に多く含まれる『オメガ3脂肪酸』ですが、
働く場所や得意分野に違いがあります。
項目 EPA DHA
主な働き 血液・血管 脳・神経・目
特徴 血液をサラサラにする 脳細胞や網膜の材料になる
期待される作用 中性脂肪低下、動脈硬化予防 認知機能サポート、集中力維持
多い部位 青魚の脂 青魚の脂
医薬品 エパデール ロトリガは(DHAとEPA)含有
イメージ “血管ケア” “脳ケア”

簡単にまとめると
 EPA: 血液や血管を守るのが得意(動脈硬化・中性脂肪対策)
 DHA: 脳や神経を支えるのが得意(記憶・学習・認知機能サポート)

 エパデール・ロトリガの違い 
 
項目 エパデール ロトリガ
主成分 EPAのみ(EPAに特化) EPA+DHA
特徴 高純度EPA製剤
(EMカプセル2g:1カプセルに 2000 mg)
EPAとDHAをバランスよく含む
(EPAが約840mg
DHAが約380mg)
主な作用 中性脂肪低下+動脈硬化予防 中性脂肪低下が強い
LDLコレステロールに対して LDLコレステロールにはほとんど影響しないか、わずかに低下させる 中性脂肪の低下作用は強力、しかしLDLコレステロール値が軽度上昇する場合がある。一方で、動脈硬化の原因となる他の悪玉(レムナントなど)はしっかりと下げることが特徴です。 もしLDLコレステロールを積極的に下げる必要がある場合は、これらの薬とは別にHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)などの併用が一般的
適応

高脂血症・閉塞性動脈硬化症

高脂血症・高中性脂肪血症
飲み方 通常1日2〜3回
エパデールEMカプセルは1日1回
通常1日1回
高脂血症 イコサペント酸エチルとして、通常、成人1回900mgを1日2回又は1回600mgを1日3回、食直後に経口服用する。ただし、トリグリセリドの異常を呈する場合には、その程度により、1回900mg、1日3回まで増量できる。

通常、成人はオメガ-3脂肪酸エチルとして1回2gを1日1回、食直後に経口服用する。ただし、トリグリセライド高値の程度により1回2g、1日2回まで増量できる。

閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善
イコサペント酸エチルとして、通常、成人1回600mgを1日3回、毎食直後に経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
 保険適応なし
DHAの効果 含まれない 脳・神経系への作用も期待
簡単にまとめると

「血管保護や動脈硬化予防も重視したい」心筋梗塞や脳梗塞家系なら特にお勧め(EPA特化型)

→脳梗塞や心筋梗塞対策
→血管保護を重視の時

中性脂肪をしっかり下げたい」また認知症になりたくない
(EPA+DHAの総合型)

→高中性脂肪血症
→メタボ傾向の時

 
 

 

 
  JELISスタディ:日本人高脂血症患者において、高純度EPA製剤の長期投与が冠動脈イベント予防に有効かを検討した研究
において、エパデールは冠動脈イベントの再発を有意に23%抑制し、特に心筋梗塞の既往歴を持つグループにおいては、エパデールは冠動脈イベントの再発を有意に27%抑制したと報告されています。
 

 

忙しい現代では食生活が欧米化しがちですが、「魚を食べる習慣」は日本人の健康を支えてきた大切な文化でもあります。週に数回でも青魚を取り入れること、もしくはEPAやDHAを摂取することが血管と脳の若さを守る第一歩になります。 


水道管も人間の血管の老朽化も日々のメンテナンスが大切ですね!!

おまけ:私も大好きなイオン九州&マックスバリュー!!
イオン九州などでは「毎月15日はおさかなの日」として、旬の魚を推奨する取り組みがあります。 毎月15日には、人気のお刺身やお鮨が「おさかなの日」pdf

 

 

 

 

 

 

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