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2025年問題 終(つい)の棲家(すみか)と看取りの場所

2014年6月2日 月曜日

2025年問題が問題視されている今日この頃

(※2025年問題:25年は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる年です、
25年以降は、2200万人、4人に1人が75歳以上という超高齢社会が到来!!
それにともない、医療費など社会保障費の急増など様々な問題が予想されるていること)

これまでの高齢化の問題は、高齢化の進展の「速さ」の問題であったが、
平成27(2015)年以降は、高齢化率の「高さ」(=高齢者数の多さ)が問題となると言われています。

団塊の世代といわれる1947~49年生まれ、今65歳前後の世代が約10年後、
大挙して75歳を迎えるという事態が10年後に確実に訪れるのです。

そうなると 日本の人口の高齢化率は30%をこえ、毎年の死亡者数は150万人台に達すると推計 この「多死時代」に突入すると、8割以上の人が病院のベッドで最期を迎える今、「死に場所」がなくなる可能性が高いと心配されています。

1950年頃の日本人の亡くなる場所は自宅が圧倒的に多かったのが現在は病院で亡くなるのが圧倒的に多くなっている。 先進国でも病院で亡くなるのがこれほど多い国は少ないと言われています。これは国民皆保険の恩恵にあることですが、この状況は続くことは物理的に難しいようです。

2025年頃は病院のベッド数が追いつかないからといって、ベッド数が増えるわけでもなく、「どこで死ぬか」についてが問題になっていて、
年間45万人の方の看取りの場所がなくなる可能性が指摘されています。

住み慣れた地域で最期まで過ごす“地域包括ケア”の重要性、自宅に代わる新たな介護の住まいとして、近年注目されているのが、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)がありますが、それと同時に看取りの場所の問題。

病院で看取るケースが多い昨今、自宅での看取り経験がない人がほとんどのため、対処がわからず看取りへの不安も強まってますが、民間資格の看取り士という職業も(一般社団法人日本看取り士会)あるようです。(私も最近知りました)

2025年問題 避けられない問題ですね。
医療提供者としても考えていかないといけない問題です。

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