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神経障害性疼痛について

寒い日が続いておりますが、末梢循環が悪くなると古傷が痛むようになりますよね!! 腰痛・膝痛・頭痛などの痛みや​慢性疼痛の痛みなんとかしたいものです。

痛みに関して
分類上では
1:炎症や痛みによる痛み(侵害受容性疼痛)
これは 急性の痛みで、打撲、切り傷、歯痛、頭痛、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)や腱鞘炎、関節リウマチなど。

2:心理・社会的な要因による痛み(心因性疼痛)
傷や炎症などはなく、不安や社会生活で受けるストレスなど、心理・社会的な要因で起こる痛みです。

3:神経が傷害されることで起こる痛み(神経障害性疼痛) 
何らかの原因により神経が障害され、それによって起こる痛みです。
たとえば
帯状疱疹が治った後の長引く痛みや、糖尿病の合併症に伴う痛みやしびれ、坐骨神経痛、また脳卒中や脊髄損傷による痛みなど、以前の傷や炎症などが治ったあと、長引く痛みの場合この可能性があります。
→しびれを伴う痛み・通常では痛みを感じない程度の痛み刺激に対しても痛みを感じる痛覚過敏や、刺激に対する感受性が亢進している感覚過敏などが特徴

1は急性期の痛みですが、2と3は長引く痛み!!
検査などで異常が見つからないことも多い痛みです。



痛みは悪循環に陥ってしまうと厄介!!
痛いので憂鬱な気分になると、うつ状態下では痛みの閾値が下がり、更に痛みに敏感となり、抑うつ気分や意欲の低下が更に悪化することも解明されてきております!!
そんな時は ​慢性疼痛のメカニズムから 下行性疼痛抑制系の賦活作用のある抗うつ薬が効果があることも!!(下行性疼痛抑制系とは脳から脊髄を下行し、痛覚情報の伝達を抑制する系、脳から脊髄へ神経伝達物質のノルアドレナリンとセロトニンが放出されて抑制する系で抗うつ薬の中のSNRIのタイプの薬が​慢性疼痛に有効)

なかなか治らない慢性疼痛は一度 慢性疼痛に詳しいペインクリニックの医師や心療内科や精神科医師に相談するのも一つの方法ですよ。


 

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