アルコール依存症の治療薬としてナルメフェン(セリンクロ)!!
(当院はこの薬の開発の治験医療機関として参加させて頂きました。フェーズⅢ)
アルコール依存症は自身の健康を損なうだけでなく、社会的・経済的な影響が大きいとされ対応が急がれています。
日本では治療が必要なアルコール依存症患者さんは約80万人いると言われています。(予備軍は440万人以上?)
またアルコールに起因する医療費や労働・雇用に関する損失は1年間で総額4兆円とも言われて
アルコール依存症の治療は急務です。
今までアルコール依存症の治療は基本は断酒でした!! 断酒のためのお薬や治療プログラムが主流ですが今回 断酒ではなく、減酒を目的として開発されたのがセリンクロ(ナルメフェン)です!!
アルコール飲酒によって得られる快楽物質、ドパミンの作用を調整するお薬です。
(μとδオピオイド受容体の遮断(拮抗)作用とκオピオイド受容体のパーシャルアゴニスト(部分作動)作用により調整されます)
アルコール依存症において、健康リスクが高いとされる飲酒量(成人男性では1日60g超、女性では1日40g超のアルコール摂取)の方に対して飲酒量を低減させるという経口治療薬です。
飲み会(飲酒)の1~2時間前に1回1錠10mgを服用すると 過度な飲酒が少なくなります。
(当院も臨床研究フェーズⅢに参加致しました)
これから年末年始で過度な飲酒をして健康を害さないように気をつけたいものですね!!
※セリンクロ(ナルメフェン)を使用しての治療に関しては専門医により、アルコール依存症の診断が必要です。またお薬だけで治すものではなく毎日の飲酒量のモニタリングなどの心理行動療法の併用が重要とされています。
※飲酒量を自己管理して通院を支援するアプリ
減酒にっきはお勧めです!!(無料です)