皆さん毎年10月9日は熟睡の日って知っていましたか?
「じゅ(10)く(9)すい」(熟睡)と読む語呂合わせから。睡眠の時間や質が悪い寝不足な人々に、熟睡することの大切さを知り、熟睡のための知識を学び、熟睡体験をしてもらうことが目的で2018年(平成30年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。
「春眠暁を覚えず」は有名な言葉:春の眠りは心地よく、朝になっても気づかない
では 秋はどうでしょうか? 秋も夜が長くなり、気候も過ごしやすいため、眠り心地が良くて朝が来ても気づかない、という状況を表現するため「秋眠も暁を覚えず」と言われることもあるそうですね。
秋は 夏の寝苦しさから解放され、生理的にも環境的にも最も良質な睡眠を取りやすい季節ですね。
①気温の快適さ: 理想的な睡眠環境とされる室温(約16〜26℃、布団内33℃前後)に近づきやすく、寝床内の温度調節が容易になります。
②夜の長さ: 日照時間が短くなるため、脳が自然と夜であることを認識し、体内時計が整いやすいため、ぐっすり眠るための条件が揃っています。
20代~50代の成人では、男女ともに約4~5割が1日当たりの睡眠時間が6時間未満となっています。
クロス・マーケティング調査で理想の睡眠時間は7.4時間と、1時間のギャップがあります。
6時間未満は50代が最も高い:
女性の50代が最も割合が高く、48%の人が睡眠6時間未満です。
男性の40代・50代も同率で高く、46%に上ります。
このことから、働き盛り、特に子育てや介護、仕事の責任が増す世代に、最も睡眠の負担がかかっていることが分かります。
女性の割合が高い傾向:
20代、30代、50代、60代で、男性よりも女性の方が6時間未満の割合が高くなっています。これは、家事や育児など、家庭内での負担が睡眠時間を削る一因となっている可能性を示唆しています。
60代で減少:60代になると、男性は30%、女性は40%と、割合は低下します。これは現役世代を終え、生活時間に余裕が生まれるためと考えられます。
小学6年生:7.9時間
中学3年生:7.1時間
高校3年生:6.5時間(推奨は小学生:9~12時間、中学生・高校生:8~10時間)
出典: NHK調査(2024年実施)、NTTデータ経営研究所レポート (2024年11月公開記事に引用)
①睡眠不足による生活習慣病(糖尿病、高血圧、肥満症など)のリスク増加する
②メンタルヘルス不調の増加(不眠症の人はうつ病のリスクが2倍高い→ⅰ前頭前野の機能が低下しストレス耐性の低下、ネガティブ感情の増幅 ⅱ不眠はコルチゾールなどストレスホルモンの過剰分泌、体内の炎症性サイトカインの増加 ⅲ日中の集中力低下や生産性低下など人間関係の失敗やストレスを呼び悪循環に入る)
③経済性低下「プレゼンティズム(出勤しているがパフォーマンスが低い状態)の発生」(プレゼンティズムは欠勤(アブセンティズム)よりも企業にとって大きな経済的損失となる。
④睡眠不足による経済損失は年間約15兆円に上るという試算もあります。
睡眠が重要な理由 ― 睡眠不足による経済的損失 国際比較分析
働き盛り世代や子どもの睡眠不足が深刻化し、世代間の健康格差や教育格差につながる可能性があります。
不眠の最も一般的な原因であり、ストレスや感情的な問題が自律神経を乱し、脳を覚醒状態に保つことで不眠を引き起こします。ストレス・不安: 仕事、人間関係、経済的な問題などによる強いストレスや将来への不安はなど脳を交感神経モードにするため浅く、寝付きが悪い睡眠になってしまいます。
カフェイン: 覚醒作用があり、特に就寝前の摂取は入眠困難を引き起こします(影響は数時間続きます)
アルコール: 寝つきを良くするように感じますが、睡眠の質を悪化させ、夜中に目が覚める中途覚醒の原因になります。
ニコチン: 刺激物であり、寝つきを妨げます。
不規則な生活リズム:夜勤や交代勤務(シフトワーク): 勤務時間が不規則なため、体内時計が乱れ、慢性的な不眠につながります。
週末の寝だめ: 休日だけ長く寝ることは体内時計がずれてしまい、平日の夜に眠れなくなります(ソーシャルジェットラグ:平日の睡眠リズムと休日の睡眠リズムの大きなズレによって、体が時差ボケのような状態)(休日でもいつもの1時間遅れまでに起きて活動することが望ましい)
環境の変化: 引っ越し、旅行(時差ボケ)、慣れないホテルでの宿泊など、環境が変わると警戒心から一時的な不眠(一過性の不眠)になりやすいです。
ブルーライト: 就寝前にスマートフォンやPCの画面を見ることで、覚醒作用を持つ光(ブルーライト)が脳を刺激し、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を抑制してしまいます。
1.理想的な照度
就寝時 →30 ルクス以下 睡眠ホルモンであるメラトニンは、光を浴びると分泌が抑制されます。
寝室内の光→体はわずかな光でも感知し、覚醒状態に向かおうとします。遮光カーテンなどを利用し、外部の光を完全に遮断することが重要です。 30ルクスはろうそくの光に近い明るさ
(満月は0.3ルクス程度 晴れの日のお昼は10万ルクス)
2. 就寝前の照明の工夫
就寝前に強い光を浴びると、メラトニンの分泌が遅れ、寝つきが悪くなります。
ブルーライトの回避: 就寝の1時間前からは、スマートフォンやPCなどのブルーライトを発する機器の使用を止めましょう。これらの光は脳を強く刺激し、最もメラトニン分泌を抑制します。
低照度・暖色系: 寝る前のリビングや居室の照明は、できるだけ暖色系(オレンジや赤っぽい光)の低照度に切り替えます。 スマートフォンは最大300ルクスもの照度があります。夜はナイトモードで使用しましょう。
3. 夜中に起きた場合の照度
夜中にトイレなどで目覚めた場合、強い光を浴びると再び寝つきが悪くなります。
体温調節をスムーズにし、快適な寝床内環境を保つことが質の高い睡眠につながります。
寝室の温度: 理想的な室温は冬15℃・春秋20℃・夏25℃
体は深部体温を下げることで眠りに入るため、少し涼しいと感じる程度が最適です。
寝床内環境: 掛け布団の中の環境は、温度33℃前後、湿度50%前後が最も快適です。この状態を保つため、吸湿性・放湿性に優れた寝具(綿、麻、羽毛など)を選ぶことが非常に重要です。
湿度: 湿度は40%〜60%の範囲で調整しましょう。乾燥しすぎると喉や鼻の粘膜を傷め、多すぎると寝苦しさやカビの原因になります。
静寂性の確保: 外部の騒音(自動車の音、話し声など)が睡眠を妨げないよう、防音対策を施すか、耳栓を使用します。理想な音は30デシベル以下(WHO推奨)(郊外の深夜、眠っている人の小さな寝息の音)
・ 子どもの駆け足: 50~65デシベル
・ 車のアイドリング: 65~75デシベル
・ ドアや窓の開閉音: 70~80デシベル
・ 人の話し声(大声): 90~100デシベル
・ 犬の鳴き声: 90~100デシベル
ホワイトノイズの活用: 完全に無音の状態よりも、環境音や特定の騒音が気になる場合は、一定の周波数の音(例:扇風機の音、穏やかな水の音など)で騒音を打ち消す「マスキング」が有効な場合があります。
アラーム: 大きすぎるアラーム音は、心臓に負担をかけることがあります。起床時刻には、自然な光で目覚めを促す照明や、穏やかな音を使用しましょう。
換気と空気
寝ている間に呼吸によって二酸化炭素濃度が上がると、睡眠の質が低下することがあります。寝る前に換気を行うか、わずかに窓を開けて新鮮な空気が入るように工夫しましょう。
マットレス/敷布団: 寝返りがスムーズに打て、横になったときに背骨のS字カーブを自然に保てる硬さ・構造のものを選びます。
枕: 首のカーブにフィットし、高すぎず低すぎず、立っている姿勢に近い状態を保てるものを選びましょう。
寝る2時間前に入浴(38〜40℃で15分)がお勧め→ 深部体温が下がる2時間後に眠気がきます。
ストレッチ・深呼吸・瞑想・アロマ・音楽(α波系)など。
「眠る準備」を毎晩同じ順序で行うと、脳が「睡眠モード」に切り替わります。
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