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今日5月5日は立夏(りっか)ですね、この時期に必要なこと、暑熱順化(しょねつじゅんか)について

「暑熱馴化(しょねつじゅんか)」とは 

本日5月5日は立夏(りっか)です、二十四節気、暦の上で「夏の始まり」を告げる日!!
春から初夏へと移り変わるこの時期、患者さんの中には「まだ本格的な夏ではないのに、だるさや頭痛が出る」という相談が増えてきます。その背景にある重要なキーワードが「暑熱馴化(しょねつじゅんか)」です。これは、体が暑さに慣れていく生理的な適応のことを指します。 

人の体は、急に気温が上がると体温調節がうまくいかず、熱がこもりやすくなります。
しかし、徐々に暑さにさらされることで、発汗機能が改善し、汗をかくタイミングが早くなり、体温を効率よく下げられるようになります。また、血流の調整機能も向上し、熱中症のリスクを下げることができます。

ところが、現代人はエアコン環境に慣れすぎており、この「暑さに慣れるプロセス」を飛ばしてしまいがちです。その結果、5月から6月の比較的軽い暑さでも体調を崩しやすくなります。
特に高齢者や持病のある方、そしてメンタルヘルスの不調を抱えている方は、自律神経の調整が弱くなりやすく、暑熱馴化が遅れる傾向があります。
私は診療で睡眠覚醒リズム保持適度な運動(3・3・3運動:1回30分の有酸素運動を週3回、3ヶ月以上続ける)を推奨してきています、勧めるだけでなく私自身も週2-3-4回の適度な運動(インドアバイクやスイミング、ランニングなど)を1年中実践しています。
    

 どのように暑熱馴化を進めるか?

 ポイントは「軽く汗をかく習慣」を意識的に作ることです。具体的には、やや暑い環境でのウォーキングや入浴(シャワーだけでなく湯船に浸かる)などが有効です。1日30分程度少し汗ばむ程度の運動数日から2週間ほど継続することで、体は確実に順応していきます。
私は3・3・3運動:(1回30分の有酸素運動を週3回、3ヶ月以上続ける)を推奨しています。

また、水分と電解質の補給も重要です。発汗によりナトリウムが失われるため、水だけでなく適度な塩分補給も意識しましょう。さらに、睡眠不足は体温調節機能を低下させるため、睡眠の質を整えることも忘れてはいけません。

暑熱馴化は「予防医療」の一つです。
本格的な夏が来る前に、体を少しずつ暑さに慣らしていくことが、熱中症予防だけでなく、日常の体調管理やメンタルの安定にもつながります。この時期だからこそ、「汗をかくこと」をポジティブに捉え、無理のない範囲で取り入れていきたいものです。

参考文献:
健康な成人における季節的な暑熱順化:系統的レビュー

暑熱順化

暑熱ストレス下での運動:体温調節、水分補給、パフォーマンスへの影響、および緩和策

暑熱順化に関するエビデンスに基づいた推奨事項の適用:個人競技とチーム競技の視点
 

 

 

 

 

 

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