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脳しんとう・セカンドインパクト症候群

11月3日ラグビーワールドカップ杯1次L サモア戦で前半終了間際、WTB山田がライン際でパスを受けると、くるりと1回転。華麗なステップで相手のタックルをかわしてトライ。貴重な追加点を挙げました\(^o^)/ \(^o^)/

 素晴らしい追加点!! しかし この山田選手 後半15分過ぎ、タックルの際に相手選手のひざが後頭部に入り、脳しんとうで負傷退場。 
 

エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチは「失神したが、しっかりと回復している。脳振とうに適切な処置をするが、次の試合は出場可能だろう」とコメント (2015.10.4.時点)

しかし しかし 脳しんとうの後の再度の頭部の強打はとっても心配!!

脳震盪のレベルは3段階に分かれます。

脳震盪レベル1(軽度)一過性に意識が混濁するが失神はない 記憶正常

脳震盪レベル2(中等度) 2分以内の失神 記憶障害 手足のしびれ 持続する頭痛吐気
脳震盪レベル3(高度) 2分以上の失神 上記の症状

山田選手はどのレベルだったのでしょうか? 心配です。
一度脳震盪を起こすと次の打撲で脳震盪を起こすリスクは増加し、より重篤になりやすいというセカンドインパクト症候群 SIS(second impact syndrome)が知られています。 
→頭部に衝撃を受けて脳しんとうを起こした後、短期間(数日から数週間)に2度目の衝撃を受けることで、脳に重大な損傷が生じ、重篤な症状に陥ること。
(脳表と硬膜を繋いでいる架橋静脈が破綻しておこる急性硬膜下血腫などが心配)

五郎丸歩(ヤマハ発動機)選手 山田章仁(パナソニック)選手 福岡堅樹(筑波大)選手とも福岡出身の選手!! 
活躍は嬉しいですが、負傷がないことを願います!! 

 

 





 

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