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5 月病と 6 月病

6月に入りましたね!! 
5月病と言う言葉は皆さんご存知の方が多いと思いますが、近年6月病という病態も知られてきています。
5 月病と 6 月病は正式な医学用語ではありませんが 医学的にはうつ病・うつ状態、適応障害、身体表現性障害などを呈することが多い俗称です。

    
以下にその違いをまとめてみました。

項目 5 月病 6 月病
発症しやすい時期

ゴールデンウィーク直後(4 月末〜 5 月)

いわばサザエさん症候群の強めバージョン!! 

梅雨入り頃(6 月中旬までに徐々に表面化)5月病から続き、気象環境悪化などの要素が加わる時期。
背景ストレス 新年度・新学期・異動など「環境の激変」直後の急性ストレス 新環境に 2 か月ほど頑張って適応した後に蓄積した慢性ストレスと“現実とのギャップ”
気象要因 連休中の生活リズムの乱れが主 (気象の影響は小さい) 梅雨の低気圧・湿度上昇・日照不足 → 自律神経の乱れ/セロトニン分泌低下が追い打ちとなる
主な症状 倦怠感・やる気が出ない・軽い抑うつ・睡眠リズム乱れ 5 月病と同様の症状+頭痛・めまい・強い抑うつ・不安・出勤や登校困難
症状の経過 一過性(数日〜 2 週間程度)で自然軽快しやすい 慢性化しやすく、うつ病へ移行しやすい“こじらせ”状態になる方も
なりやすい人 新入社員・新入生・新生活を始めたばかりの人 新しい環境を始めた人で責任が増えた若手〜中堅、完璧主義・我慢強いタイプの人
予防・セルフケアの要点 ① 連休前後も生活リズムを崩さない(特に朝起床時間を同じにする、2時間以上ずらさない)
② 小さな目標設定で達成感を得る
③ 早めに相談する
① 週末に「意図的に休む日」を確保する(ほっとする日と作る)
② 朝散歩・光を浴びてセロトニン神経活性化
③ 湿度・気圧変化への対策(軽運動・入浴)
④ 我慢せずメンタルヘルス相談に繋ぐ

ゴールデンウィーク明けの“急性疲労”が 5 月病
そのまま我慢し続けて梅雨時に“ガス欠”になるのが 6 月病。早めの対処がないと本格的なうつ病に発展しやすい点が最大の違いです。
これから 九州北部も梅雨入りの時期に入ります。皆さん 5月病の傾向があった方は 要注意ですね!! 

上記症状該当の方は 心療内科・精神科などへご相談下さい。 

 

 

 

 

 

 

 

 

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