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2026年3月23日、SNRIであるイフェクサー(ベンラファキシン)が「全般性不安障害(GAD)」の適応追加を取得しました。

2026年3月23日、SNRIであるイフェクサー(ベンラファキシン)が「全般性不安障害(GAD)」の適応追加を取得しました。これは精神科・心療内科の日常診療において非常に大きな意味を持つアップデートです。

これまで日本では、全般性不安障害に対する薬物療法は、SSRIやベンゾジアゼピン系薬が中心でした。しかし、SSRIでは効果が不十分なケースや、意欲低下・倦怠感が残る患者さんも少なくありません。また、ベンゾジアゼピン系は即効性がある一方で、依存や長期使用の問題が常に課題でした。

今回適応追加されたベンラファキシンは、セロトニンだけでなくノルアドレナリンにも作用するSNRIです。不安の背景にある「過剰な心配」や「身体症状(動悸・筋緊張)」に対して、より広い作用機序でアプローチできる可能性があります。実際、海外ではGADの第一選択薬の一つとして広く使用されてきました。
 

臨床的には、SSRIで改善が不十分な患者さん、抑うつ症状や意欲低下を合併している方、身体症状が強い不安患者さんにおいて、有力な選択肢となるでしょう。一方で、血圧上昇や中止時の離脱症状など、SNRI特有の注意点もあり、丁寧なフォローが重要です。

今回の適応拡大は、「不安症治療の幅が広がった」というだけでなく、「患者さん一人ひとりに合わせた治療選択」がさらに可能になったことを意味します。不安は決して「性格の問題」ではなく、脳の機能変化として治療可能な状態です。

当院では、MBC(メジャーメントベイスドケア)(心の症状の見える化)の手法と取り入れてます。 
不安の定量検査として、STAIもしくはGAD-7CAS不安測定検査MAS(不安尺度)LSAS-J(リーボヴィッツ社交不安尺度)などの検査を活用しています。
不安障害(不安症)は薬物療法だけでなく、心理的アプローチや生活環境の調整を含めた包括的なサポートが必要な疾患です。不安で日常生活がつらいと感じている方は、どうか一人で抱え込まず、早めにご相談ください。

今後も新しいエビデンスを取り入れながら、より良い不安症治療を提供していきたいと思います。

 

 

 

参考資料 

「イフェクサーSRカプセル®37.5㎎/75㎎」全般不安症の適応追加の承認を取得  全般不安症に対する日本初かつ唯一の治療剤 _ ヴィアトリス製薬合同会社のプレスリリース

全般不安症 全般性不安障害(GAD)患者を対象とした イフェクサーSRカプセル(ベンラファキシン塩酸塩)の 国内第3相試験(B2411367試験)の結果が Psychiatry and Clinical Neurosciences(PCN)に掲載 publication-effexor-gad

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