SNSの「いいね!」は、誰でもうれしいものです。しかし最近、JAMA Psychiatry(2026年)に掲載された研究では、うつ病が重い方ほど「いいね!」によって翌日の投稿行動が強く促されることが報告されました。
この研究では、X(旧Twitter)の約7,700人・1,700万件以上の投稿データを解析した結果、前日に多くの「いいね!」を受けた人ほど翌日の投稿回数が増える傾向があり、その影響は抑うつ症状が強い人ほど顕著でした。一方で、この傾向は「孤独感」や「全般的なメンタルヘルス」では説明できず、抑うつ症状と特に関連していることが示されました。
一般的に、うつ病では「喜びを感じにくい(アンヘドニア)」ことが知られています。しかし、SNS上では他者からの評価という社会的な報酬が、投稿行動を強く後押しする可能性があることが示された点は興味深い発見です。
もちろん、この研究は「SNSがうつ病を悪化させる」と証明したものではありません。しかし、「いいね!」の数に気持ちが左右されるようになると、評価を求める投稿が増えたり、逆に反応が少ないと落ち込んだりする悪循環につながる可能性があります。
SNSは人とのつながりを維持する便利なツールですが、大切なのは「いいね!」の数で自分の価値を決めないことです。睡眠や運動、家族や友人との直接の交流など、現実の生活で得られる充実感も同じくらい大切です。
気分の落ち込みが続き、SNSの反応が日々の気持ちを大きく左右するようになった場合は、一人で抱え込まず、精神科・心療内科へご相談ください。当院では、お一人おひとりの生活スタイルも含めて、より良い心の健康をサポートしています。
参考文献:うつ病におけるソーシャルメディアの「いいね!」の強化効果
医療メディア Medical Tribuneから:成人ではSNSが精神的健康に良い影響

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