トップ  > 病院長ブログ  > 「コミュ障」ではない? 人との会話が怖くなる社交不安症

「コミュ障」ではない? 人との会話が怖くなる社交不安症

「人前で話すと強く緊張する」「相手の反応が気になって会話が怖い」「失敗して変な人と思われるのではないかと不安になる」
このような症状が日常生活に支障をきたしている場合、社交不安症(社交不安障害)の可能性があります。

社交不安症は単なる「人見知り」や、いわゆる「コミュ障」とは異なります。
コミュニケーション能力そのものに問題があるのではなく、人からどう思われるか、否定的に評価されないかという強い不安や恐怖が中心となる病気です。
 

症状が強くなると、学校での発表や会議だけでなく、雑談、電話、美容院、買い物など日常的な場面まで避けるようになり、不登校や休職、引きこもりにつながることもあります。

社交不安症は思春期頃に始まることが多く、「自分は性格が弱い」「もっと頑張らなければ」と長年一人で悩んでしまう方も少なくありません。しかし、これはれっきとした治療可能な病気です。

治療の中心は、SSRIなどを用いた薬物療法(セロトニン強化療法)と、考え方や行動のパターンを少しずつ修正していく認知行動療法(CBT)です。適切な治療によって、不安に振り回されず、本来の自分らしい生活を取り戻せる方はたくさんいます。

 社交不安症セルフチェック10項目 

最近6か月くらいを振り返って、当てはまるものにチェックしてみてください。

  • □ ① 人前で話したり発表したりすることに強い不安を感じる
  • □ ② 初対面の人やあまり親しくない人と話すのがとても怖い
  • □ ③ 「変な人と思われないか」「嫌われないか」と過度に気になる
  • □ ④ 人と話すとき、顔が赤くなる・汗をかく・声や手が震える・動悸がすることがある
  • □ ⑤ 会議・電話・会食・雑談など、人と関わる場面をできるだけ避けている
  • □ ⑥ 人と会う前に「何を話すか」「どう振る舞うか」を必要以上に何度も考える
  • □ ⑦ 会話が終わった後、「あんなことを言わなければよかった」と何度も振り返ってしまう
  • □ ⑧ 人から見られたり注目されたりしていると、普段できることもうまくできなくなる
  • □ ⑨ 不安のために、学校・仕事・友人関係・恋愛などに支障が出ている
  • □ ⑩ 「自分は人付き合いが苦手な性格だから仕方ない」と長い間あきらめている 

  

チェックが多かった方へ

いくつ当てはまれば社交不安症、という単純な診断はできません。特に重要なのは、「人からどう思われるか」という強い不安が続き、そのために避ける行動が増え、学校・仕事・人間関係などに支障が出ているかという点です。(◯個以上当てはまるから重症ではなく、生活にどれくらい支障があるかが問題なのです)

人前で緊張する「あがり症」は誰にでもあります。しかし、強い不安や恐怖が6か月以上続き、日常生活に影響している場合には、社交不安症の可能性があります。

「人と話すことが怖くて生活がつらい」と感じているなら、無理に性格を変えようとする必要はありません。心療内科・精神科に相談することが、改善への第一歩になるかもしれません。 

 

 

 

メニュー

ジャンル

〒 810-0001

福岡市中央区天神1丁目2-12 メットライフ天神ビル4階 (2016年10月1日から天神122ビル→メットライフ天神ビルに変更 2017年10月1日で併記(移行)期間終了)

TEL:092-738-8733