以前は睡眠障害は、精神科・神経内科・呼吸器内科・耳鼻科 などの“各科の一症状”として扱われることが多くありました。
しかし現在は、国際疾病分類ICD-11でも「睡眠覚醒障害」は独立した疾患群として整理され、医学的にも独立した専門領域として認識されています。
患者さん側からすると、精神科?心療内科?呼吸器内科?耳鼻科?脳神経内科?
どこを受診したらよいのか分からないケースが非常に多かったのです。
特に、不眠・日中の眠気・起床困難・途中覚醒・睡眠時無呼吸・概日リズム障害
などは複数科にまたがります。
厚労省でも、「患者が適切かつ迅速に受診できること」が重要視されました。
つまり今回の改正は、専門医制度というより、「患者さんが迷わず受診できるようにする」
という意味合いが非常に強い様です。
さらに近年は、
スマホ・夜型化・ストレス・24時間社会・在宅勤務・SNS・カフェイン過多
などにより、慢性的な睡眠障害が急増しています。
加えて睡眠不足は、
うつ病・不安症・認知症・高血圧・糖尿病・肥満・心血管疾患
など多くの疾患リスクを高めることが分かっています。
つまり「睡眠」は、単なる生活習慣ではなく、社会全体の健康問題
として扱われるようになったわけです。
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これは実臨床では非常に大きいと思われます。
実際には、「眠れない」「疲れが取れない」「朝起きられない」という主訴の背景に、
うつ病・不安症・ADHD・双極症・などが隠れているケースは少なくありません。
しかし、「精神科に行くのは抵抗がある」という患者さんは今でも非常に多いです。
そのため、「睡眠障害精神科」「睡眠障害心療内科」という標榜は、
精神科への入口を柔らかくする意味合いも非常に大きいと考えられています。
内科系
「睡眠障害内科」
「内科(睡眠障害)」
「睡眠障害総合内科」
「睡眠障害呼吸器内科」
(睡眠時無呼吸症候群を意識)
精神科・心療内科系
「睡眠障害精神科」
「睡眠障害心療内科」
「精神科(睡眠障害)」
「メンタルヘルス・睡眠障害外来」
耳鼻咽喉科系
「睡眠障害耳鼻咽喉科」
(いびき・SAS対応)
小児科系
「睡眠障害小児科」
(起立性調節障害・発達障害関連の睡眠問題など)
神経内科系
「睡眠障害脳神経内科」
(ナルコレプシー、REM睡眠行動障害など)
など「睡眠障害」単独での標榜ではなく、『睡眠障害○○科』など既存の正式診療科名との組み合わせになる見込みです。
睡眠時間 人生85年での累積
6時間/日 →約21年
7時間/日 →約25年
8時間/日 →約28年
9時間/日 →約32年
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睡眠中には ①脳の疲労回復 ②記憶の整理 ③感情の安定 ④成長ホルモン分泌
⑤免疫調整 ⑥老廃物(アミロイドβなど)の除去などが行われています。
「睡眠は休息ではなく、人生を支える基盤」と考えられるようになっています。
今回の改訂は「睡眠は精神科の一症状」→「睡眠は独立した医療課題」へ、社会の認識が変化した象徴的出来事と言えるでしょう。

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