仕事や家事で忙しく、「運動した方がいいのは分かっているけれど、なかなか時間が取れない」という方は多いのではないでしょうか。私も患者さんには3-3-3運動を推奨しています!!(1回30分の運動を週3回、それを3ヶ月維持すること)
そんな中、少しの運動でもメンタルヘルスに良い影響を与える可能性を示す興味深い研究が報告されました。
横浜市立大学などの研究グループは、日本の20~59歳の労働者約3万8,000人を対象に、余暇や仕事中の身体活動量と、精神疾患による30日以上の長期休業との関係を調査しました。
平均約9年間の追跡で、1,032人が精神疾患による長期休業を経験しました。その結果、まったく運動をしない人と比べ、身体活動ガイドラインの推奨量に届かない程度の「軽い運動」をしている人でも、長期休業のリスクが28%低いことが分かりました。特に、うつ病やデスクワークなど座っている時間が長い人で、その傾向が目立っています。
ここで大切なのは、「本格的な運動をしなければ意味がない」わけではないということです。
最初から毎日30分走る必要はありません。通勤時に少し歩く、昼休みに散歩をする、エレベーターではなく階段を使う、休日に軽く自転車に乗るなど、できることから始めることが大切です。
うつ病の治療では薬物療法や心理療法が重要ですが、睡眠、食事、そして運動といった生活習慣も回復を支える大切な要素です。
「運動しなければ」と構えすぎず、まずは「今より少し体を動かす」。その小さな一歩が、心の健康と働き続ける力を守ることにつながるかもしれません。
参考文献:
①ウォーキング介入によって主観的な睡眠の質は改善するのか?日本の職場における実世界研究
②気分障害、運動療法をめぐる研究を概説
睡眠や抗精神病薬誘発性体重増加、復職、社会機能への寄与は?

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